性感染症とは?知ってほしい種類や検査・予防の必要性

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「性感染症が増えていると聞くけれど、あまりよく知らない」「クラミジアや梅毒って名前ぐらいしかわからない」──こうした疑問を抱える方は少なくありません。

性感染症とは、性的接触を介して感染する可能性がある感染症を指します。女性では、妊娠・出産時に母親から赤ちゃんへの感染がおこる危険性もあります。性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、梅毒や淋菌感染症などさまざまな種類があります。

性的接触があれば誰でも感染する可能性があり、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。感染しても、症状が軽い場合や無症状であることもあるため、検査や治療に結びつかないこともあり、気づかないままパートナーに感染させてしまうこともあります。不安を感じたら検査を受けることが大切です。

この記事では、代表的な性感染症の種類や特徴、検査方法、予防のポイントについて解説します。自分や大切な人の健康を守るためにも、正しい知識と早期の対策を知ることからはじめましょう。

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性感染症に含まれる代表的な病気

性感染症にはさまざまな種類があり、その中でも代表的な病気について理解しておくことが大切です。

性器クラミジア感染症

性器クラミジア感染症は、日本で感染者が最も多い感染症です。特に10代〜20代に多いと報告されています。

自覚症状がないことも多く、気づかずに放置してしまうケースもあります。

男性の場合は、排尿時の軽い痛みがあったり、尿道から膿(うみ)が出たり、かゆくなったりします。精巣のあたりが腫れて熱が出ることもあり、不妊の原因になることもあります。

女性の場合は、初期はおりものが増える・軽い下腹部の痛み程度です。のどの違和感を起こすことがあります。進行すると不正出血や性交時の痛みが出ます。治療せずに放置すると卵管炎などを引き起こし、不妊や子宮外妊娠のリスクが高まります。

性器ヘルペスウイルス感染症

性器ヘルペスウイルス感染症は、性器の周りに水ぶくれなどができて、激しい痛みやかゆみが出ます。

初めて感染したときには、発熱することもあります。いったん症状が治まっても、疲れやストレスがたまって身体の抵抗力が落ちると、再び症状が出る場合もあります。

性器カンジダ症

普段は何の問題もないのですが、体調不良や疲労、あるいは抗生物質を服用したときなどに、女性の場合は腟内で増殖して炎症を起こします。

主な自覚症状は、外陰部や腟のかゆみとおりものの増加です。おりものはひどくなると酒粕のようなボロボロとしたものになります。

男性の場合、ほとんど症状がないので要注意です。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因です。

女性の場合は腟や肛門などに、男性の場合はペニスや肛門の周りに、カリフラワーのようなイボができます。痛みやかゆみはほとんどありません。再発することが多いのが特徴です。

淋菌感染症

淋菌感染症は、男性の場合、強い排尿時痛があったり、尿道から膿(うみ)が出たりします。精巣のあたりが腫れて熱や痛みが出ることもあります。

女性の場合は、症状が軽い人や無症状の人も多く、注意が必要です。感染に気づかず、治療せずに放置するとお腹の中に炎症が広がり、発熱や下腹部痛が出現します。不妊の原因となる場合もあります。

梅毒

近年、梅毒の感染は男性の場合は20代〜50代、女性は20代が突出して増えており、注意が必要です。

初期には性器や口の中に小さなしこりやただれができ、痛みのない発疹が手のひらや足の裏など身体中に広がりますが、無治療でも数週間で症状がよくなるのが特徴です。

ただ、治療をしないまま放置していると、数年〜数十年後に心臓や血管、脳などに病変が生じ、死にいたることもあります。

妊娠中の感染は特に注意しなくてはなりません。妊婦が感染すると、母親だけでなく胎盤を通して赤ちゃんにも感染し、死産や早産の原因になること、神経や骨などに異常をきたすことがあります。

HIV感染症/AIDS(エイズ)

「AIDS(エイズ・後天性免疫不全症候群)」とは、「HIV(ヒト免疫不全ウイルス)」というウイルスの感染が原因で、免疫力が低下し、さまざまな病気を発症した状態をいいます。HIVは、感染から身体を守るリンパ球を破壊してしまうので、免疫力が落ちてしまいます。

HIVに感染すると、数週間後に風邪に似た症状(発熱・筋肉痛・頭痛など)があらわれる場合があります。その後、自覚症状がない時期が数年~数十年程度続きますが、その間にも免疫力の低下が進行します。

免疫力の低下が進むと、本来なら自分の免疫力で抑えられるような肺炎などの病気を発症するようになります。無症状の期間が長いので注意が必要です。

現在は、HIVの増殖を抑える薬も開発されたので、感染を早期発見し適切に治療を受ければ、AIDS発症を防ぐことができます。

B型肝炎

B型肝炎を引き起こすB型肝炎ウイルスは、血液や体液を通して感染します。

肝炎を発症すると、発熱や吐き気、全身のだるさ、食欲の低下、肌や目が黄色っぽくなること(黄疸(おうだん))などの症状が出ることがあります。通常は2〜3か月で肝炎が治まります。しかし、肝臓の細胞が急激に壊れると肝臓が働かなくなり(劇症肝炎)、死にいたることもあります。

性感染症の検査方法

性感染症の検査は、婦人科・泌尿器科などの医療機関や保健所で受けられます。

問診や診察に加えて、血液や尿の検査、おりものや膿(うみ)の採取などを通して感染の有無を確認します。無症状や症状が軽い場合でも、感染が疑われる場合は、早めに受診することで悪化やパートナーへの感染防止に繋がるので、気になる場合は、早めに医療機関や保健所に相談してみましょう。

性感染症に含まれる代表的な病気の詳細に関しては、厚生労働省の以下のホームページをご参照ください。

​​性感染症 |厚生労働省※外部ページへ遷移します

性感染症の予防方法

性感染症予防のチェックリスト

性感染症のリスクを減らすためには、正しい知識を身につけ、日頃からできる対策を意識しておくことが大切です。

最後に

性感染症の多くは治療できます。気になる時は、必ずパートナーと一緒に検査・治療を受けることが大切です。どちらか一人だけが治療しても、パートナーから再び感染する可能性があります。

自分だけでなく、大切な人を守るためにも、早めの対応が重要です。予防意識を持っておきましょう。

また、「婦人科へ行くのはハードルがある」、「自分は病院に行った方がよいか迷う」方などは、自治体の相談窓口を利用することもできます。

保健師や助産師などの専門職が、心身の状態や健康面の不安について相談を受け付けています。お近くの相談窓口にご相談ください。

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