
妊娠とお酒の関係について、気になる方も多いかと思います。
アルコールは、妊婦の身体だけでなく赤ちゃんの発育や健康に影響を及ぼす可能性があるため、正しい知識を持って向き合うことが大切です。
この記事では、飲酒が妊娠や赤ちゃんに与える影響やリスク、禁酒するべき時期などについて解説します。
お酒が赤ちゃんに与える影響

妊婦が飲酒すると、アルコールは血液中に吸収され、身体を循環するようになります。血液中のアルコールは胎盤を通過するため、赤ちゃんにも届いてしまい、成長や発達に影響を及ぼす可能性があると報告されています。
飲酒による妊婦や赤ちゃんへのリスク

妊娠中の飲酒による代表的なリスクを紹介します。
母体や妊娠経過への影響
妊娠中の飲酒は、早産や流産、死産などとの関連が指摘されています。また、妊婦が高血圧になる妊娠高血圧症候群や、赤ちゃんへ栄養を送る胎盤が生まれる前に剝がれてしまう常位胎盤早期剥離についても、飲酒との関連を示唆する報告があります。
胎児性アルコール症候群(Fetal Alcohol Syndrome: FAS)
胎児性アルコール症候群(FAS)は、妊娠中の飲酒によって発育の遅れや中枢神経の障害が生じる状態です。
下記のような3つの診断基準があります。
- 発育の遅れ(低体重、体重増加の遅れ)
- 中枢神経系の障害(神経学的異常、知的障害など)
- 特徴的な顔つき(薄い上口唇、平坦な人中、平坦な顔面中央など)
胎児性アルコール・スペクトラム障害(Fetal Alcohol Spectrum Disorders: FASD)
胎児性アルコール症候群(FAS)の診断基準をすべて満たさなくても、様々な症状や障害が生じる状態を総称して、胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)と呼びます。
治療法はなく、妊娠中の飲酒をしないことが唯一の対処となります。
妊娠したい人・妊娠した人はどれくらいお酒を控えたほうがいい?
飲酒をどの程度控えるべきか、「量」「期間」「飲んでしまった場合」の3点から解説します。
お酒の量(どれくらい控えるべき?)
妊娠中に安全とされる飲酒量は確立されていません。そのため、妊娠を希望する段階や妊娠中は、量を調整するのではなく禁酒をしてください。
控える期間(いつからいつまで?)
妊娠中は妊娠初期から後期まで、いずれの時期でもアルコールによる影響が生じる可能性があります。妊娠を考え始めた段階から、禁酒に取り組みましょう。
女性だけではなく、男性の飲酒も精子の状態に影響する可能性があるため、妊娠を希望する場合は男女ともに注意することが大切です。
飲酒をしてしまった場合は?
妊娠に気づく前に飲酒してしまうケースは珍しくありません。
一度の飲酒だけで必ず影響が出るとは限らず、影響の出方は摂取した時期・量・頻度・個人差などによって異なります。
大切なのは、気づいた時点で飲酒をやめることです。
不安が強い場合は、「飲酒した時期」「飲酒量」「飲酒の頻度」といった状況を医師に相談しましょう。
最後に
妊娠中の飲酒が妊娠や赤ちゃんに与える影響について知ることは、将来のライフプランや妊娠を考えるうえで大切です。
アルコールによるリスクを理解し、妊娠を望む段階からの禁酒に取り組みましょう。