子宮頸がん検診とは?早期発見のために知っておきたい検査のこと

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子宮頸がん検診について、「検診ではどんなことをするの?」「生理中でも受けられる?」「どれくらいの頻度で行けばいいんだろう?」という疑問がある方もいるかと思います。

日本では、年間約11,000人の女性が子宮頸がんにかかり、約3,000人の方が亡くなっています。子宮頸がんは20歳代後半から増えはじめ、特に30~50歳代で多くなります。20歳代と30歳代の女性で、最も罹患する人が多いがん※です。初期の子宮頸がんは自覚症状がほとんどないため、早期発見と治療のためには定期的な検診が重要です。

※ 最もがんに近い前がん病変であるCIN3(子宮頸部上皮内腫瘍グレード3)を含む

この記事では、子宮頸がんについて解説します。

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子宮頸がんってどんな病気?

子宮頸がんとは?

子宮頸がんは、子宮の入り口部分である「子宮頸部」にできるがんです。

このがんのほとんどは、「HPV(ヒトパピローマウイルス)」というウイルスの持続的な感染が原因であることがわかっています。HPVは性交渉の経験がある女性の多くが一生に一度は感染すると言われており、ごく一般的にみられるウイルスです。

HPVに感染し、HPV検査で陽性になっても、検査上はすぐに陰性になることが多いですが、約10%の方がHPV検査で陽性の状態が持続します。その中の一部の方が、子宮頸部異形成という前がん病変の状態を経て、数年から十数年かけて子宮頸がんに進行することがあります。

子宮頸がんの進行
「HPVワクチンについて知ってください(2025年2月改訂版)」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000901220.pdf)をもとに作成

子宮頸がん検診の重要性

子宮頸がんは進行してくると、おりものの異常や、生理以外の不正な性器出血、性交時の性器出血、下腹部の痛みなどを自覚するようになりますが、子宮頸がんの初期は全く症状がありません。検診やその他の診察で偶然発見されることがほとんどです。そのため、早期診断と治療のために、子宮頸がん検診がとても重要になります。

子宮頸がん検診とは?

子宮頸がん検診は、主に「細胞診検査」が行われていますが、「HPV検査単独法」を実施する自治体もあります。

また、子宮頸がん検診を受ける際は、生理中を避けるようにしましょう。

細胞診検査

細胞診検査は、子宮頸部(子宮の入り口)を、医師が専用のブラシやヘラでこすって細胞を採り、異常な細胞がないか顕微鏡で調べる検査です。

  • 対象年齢: 20歳以上の女性
  • 受診頻度: 2年に1回

HPV検査単独法

HPV検査単独法は、子宮頸がんの原因となるHPVの感染の有無を調べる検査です。細胞診と同様に、子宮頸部(子宮の入り口)を、医師が専用のブラシやヘラでこすって細胞を採り、HPVに感染しているか調べます。

  • 対象年齢: 30歳以上の女性
  • 受診頻度: 5年に1回(罹患リスクが高い方については1年後に受診)
対象年齢と受診頻度に関しては「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(令和7年7月1日一部改正)」から引用

子宮頸がんの大部分は性交渉で感染するHPVが原因ですので、性交渉の経験が1度でもあれば、子宮頸がん検診を受ける必要があります。また、性交渉がない期間が続いていても発症のリスクはあるため検診は必要です。

性交渉の経験がない場合、子宮頸がんが発生するリスクは極めて低く、検診を受ける必要性はこれまで示されていません。医師の問診の際に、性交渉の経験がない場合は、検診の必要性について説明がなされますので、検診を受けるかどうかを相談することができます。

子宮頸がん検診の受け方

お住まいの市区町村では、健康増進法に基づいて、子宮頸がん検診を実施しています。

ほとんどの市区町村では、がん検診の費用の多くを公費で負担しており、一部の自己負担でがん検診を受けることができます。

詳しくはお住まいの自治体のホームページ等で対象年齢や自己負担額を確認してみましょう。

なお、勤め先や加入する健康保険組合等でも子宮頸がん検診を実施している場合があります。

職場の健康診断の案内が届いたら、まず子宮頸がん検診が含まれているかを確認してみましょう。

子宮頸がんの予防

子宮頸がんの予防には、検診と並んでHPVワクチンの接種も重要です。

日本では、小学校6年生から高校1年生相当の女子を対象にHPVワクチンの接種を提供しています。対象者は公費により接種を受けることができます。

対象者に該当しない方でも、任意接種としてHPVワクチンを接種することは可能です。

お近くの医療機関などにご相談ください。ただし、この場合、予防接種法に基づく定期接種(公費での接種)の対象ではないため、接種費用は全額自己負担となります。

ワクチン接種によってHPV感染を予防し、定期的な検診によって早期発見する。この両方を組み合わせることで、子宮頸がんのリスク対策に繋げましょう。

詳しくは「HPVワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)」の記事を確認してください。

最後に

子宮頸がんは、定期的な検診によって早期発見が可能な病気です。20歳代後半から罹患率が上がるため、若いうちから検診を受ける習慣をつけることが大切です。

HPVワクチンでの予防と、定期的な子宮頸がん検診、このふたつを組み合わせることで、がんのリスクを減らすことができますが、すべてのがんを防ぎきることはできません。

「まだ大丈夫」と先延ばしにせず、お住まいの自治体や医療機関に問い合わせて、検診の予約をしてみましょう。

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